「スター・ウォーズ」シリーズ最新作「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」(ギャレス・エドワーズ監督)が12月16日、日本公開される。シリーズの原点「エピソード4 新たなる希望」(77年)の直前に時代設定された物語は、ファンの長年の疑問に答える内容になるという。

 今回の作品はシリーズきっての悪役ダース・ベイダーが誕生した「エピソード3 シスの復讐」とエピソード4の間にスポットを当て、これまでの7作に残された謎を解き明かす。

 ヒロインを務めるのは「博士と彼女のセオリー」(14年)でアカデミー主演女優賞にノミネートされたフェリシティ・ジョーンズ(32)。エピソード4は、レイア姫がR2-D2に帝国軍究極兵器デス・スターの設計図を託し物語がスタートするが、その前段階で設計図を帝国軍から盗み出すのが彼女の役割だ。SWシリーズのプロデューサー、キャスリーン・ケネディさんは「この物語に置けるジャンヌ・ダルク的存在」と位置付けている。

 一方で、「エピソード6 ジェダイの帰還」(97年)で姿を消したダース・ベイダーが再登場するのも見どころで、公開された劇中写真には帝国軍の意外な姿が映し出されている。1枚では、戦闘部隊ストームトルーパーが美しい海の中を進軍している。これまでの砂漠や荒廃のイメージとは一変した南国を思わせる光景は何を示すのか。

 もう1枚は全身が黒いデストルーパーの一団。ダース・ベイダーの配下でありながら、ベイダーを出し抜こうとする野心的なキャラとして登場するオーソン・クレニック(ベン・メンデルソーン)が率いる軍団だという。ベイダーは内紛をいかに乗り切り、帝国軍を掌握するのか。シリーズの謎が明らかになる。

 一方で、昨年の「エピソード7 フォースの覚醒」のデイジー・リドリー(24)に続いて主人公は女性であり、SW新潮流の象徴的作品ともなっている。

 ◆スター・ウォーズ ジョージ・ルーカス氏総指揮のシリーズ9部作。中盤に当たるエピソード4、5、6が77~83年にわたって公開され、時代をさかのぼる形でエピソード1、2、3が99年から05年にかけて公開された。終盤の新3部作は昨年の「フォースの覚醒」からスタート。エピソード8が17年12月、9が19年に予定。この間、今年12月の「ローグ・ワン」に加え、18年にも9部作をつなぐ「アナザー・ストーリー」がもう1作公開。今後4年間、年1本の割合でSW新作が登場する。