急性呼吸不全のため死去したタレントの大橋巨泉さん(享年82)の訃報を受けて20日、かつて「クイズダービー」にレギュラー出演していた篠沢秀夫氏(83)が、親族を通じてコメントを発表した。

 コメントでは、「巨泉さんの名言です」と前置きし、「俺は仕事の準備といえば休憩だけだよ。ピアノを弾けるわけでもないし、タップダンスが踊れるわけでもないし、大事なのは瞬発力だけだ、だから仕事の準備は休憩なんだよ」という大橋さんのコメントを紹介した。

 また、「クイズダービー」でのエピソードも明かした。

 「クイズダービーでは巨泉さんが私の解答を開けて、その外れ具合をからかったりして私との話をまとめ、別の解答者に向きを変えたとき、私が『それでねえ』と話を続けました。それに対して、巨泉さんはむっとして私をにらみつけました。まるで『天下の大橋巨泉ペースを素人のお前が乱していいのか!』と怒っているみたいでした。ところが巨泉さんは偉い、私の余分なしゃべりが観客の反響を呼び起こしたのを見ると、以後、私の余分なしゃべりを大事にしてくれます。そのうち、私がせきをしたら『何だい?』と声をかけてくれたほどになりました。巨泉さんは大物で、真の天才です」

 篠沢氏は、1977年から1988年まで「クイズダービー」にレギュラー出演。画面に向かって左の1枠解答者として活躍した。