東宝「ゴジラ」シリーズ最新作「シン・ゴジラ」(樋口真嗣監督)の初日舞台あいさつが29日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主演の長谷川博己(39)をはじめ石原さとみ(29)らが出席した。

 東京湾に突如、出没したなぞの生命体ゴジラをめぐり、日本中がパニックに陥る、日本の特撮映画の代名詞。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズで知られる庵野秀明総監督の指揮のもと、日本製作としては04年の「FINAL WARS」以来のゴジラ「出現」となった。

 全国4カ所でのPRキャンペーンに参加した長谷川は、「各地がゴジラに期待している。公開に近づくにつれて、みんなのテンションがどんどん上がってくるのが分かった。道頓堀(大阪)では、8000人が来て、360度、顔だらけ(笑い)」と振り返った。川崎ではJリーグ川崎F戦の始球式を行い、「ゴールを決めた。こんな気持ちいいことはない」とうれしそうだった。

 イベントでは、「最もゴジラに近い人は?」のテーマでトークが繰り広げられた。長谷川は「僕にゴジラポーズをやってほしいということかなと思って」と自分を指さすと、両手を軽く握り、鬼気迫る表情を作るゴジラポーズを披露し、ファンを喜ばせた。

 竹野内豊(45)も続いたが、少し照れながらのスタイリッシュなポーズで、石原から「ちょっとかっこよくなってるんですけど」と突っ込まれていた。登壇者が続けざまにポーズを取るかと思いきや、石原が「(私は)しないでーす」と流れを切り、笑いを誘った。

 作品には主要キャストのほか斎藤工、ピエール瀧、前田敦子らも出演しており、日本映画史上最大規模の328人が登場する。

 内閣官房副長官の秘書官を演じた高良健吾(28)は「28歳で最年少ぐらいで、そんな現場は久しぶり。大先輩たちに囲まれるのは楽しかった」と振り返った。演技面でも刺激を受けたといい、「途中でタイミングが合わず、せりふをかんだりしたときに、先輩たちがすごく悔しそうにしていた。『クソッ』って言葉に出すときもある。その1行に懸けていて、集中していた。だから、僕も『しくじっちゃったー』みたいな(軽い)人にはなりたくないと思った」とまじめに語っていた。