ミネソタ州の裁判所が、今年4月に死去した歌手プリンスさんの遺産相続人と名乗る29人の主張を却下したことがわかった。プリンスさんは薬物の過剰摂取による事故により自宅で急死したが、遺言は残していない。

 ミネソタ州の法律によると、およそ5億ドル(約500億円)ともいわれるプリンスさんの遺産は、妹のタイカ・ネルソンさんや5人の半分血の繋がった兄弟姉妹たちの間で均等に配分されることになる。

 これまでに何百人もの人々が相続人であると名乗り出たが、裁判所はこれらの主張が正しいかどうか、DNA検査の結果で判断するとの特別判決を下した。裁判所の記録を入手したというロイター通信は米国時間の29日、裁判官はDNA検査の結果、計29人による相続人であるとの主張を却下したと報じた。

 これらの人々の中には、プリンスさんと結婚していたと名乗る女性、プリンスさんの子供であると名乗る4人、プリンスさんの父親や直系の親族であると名乗る人々などが含まれているという。裁判官はさらに、妹のネルソンさんや半分血の繋がった兄弟姉妹たちにも、DNA検査を行うよう要求したという。(ニューヨーク=鹿目直子)