宝塚歌劇団宙組の5年目男役、瑠風輝(るかぜ・ひかる)が9日、兵庫・宝塚大劇場でミュージカル「エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-」新人公演で2度目の主演を務めた。174センチの長身と歌唱力が武器の瑠風は軽やかに歌いながら物語を伝えた。

 終演後、黄泉(よみ)の帝王トート役初挑戦に「大きな役すぎて課題が残った」と反省を口にした。現在、同劇場では宙組トップ、朝夏まなと主演「エリザベート-」が上演中。先輩のトートを身近に感じながら新人公演のけいこに励んできた。

 朝夏からはまねをするのではなく「自分がやりたいことを前面に出し、トート像を自分で作っていくように」とアドバイスをもらった。役作りだけではなく、ビジュアル面でもオリジナルのカツラを作り、黒髪をベースに白を入れた。

 皇后エリザベートは入団3年目の娘役、星風まどかが演じた。楽曲が多く戸惑うこともあったが、基本に忠実にけいこに取り組んだ。それでも、新公ヒロインは2度目の舞台では多くの課題を見つけたようだ。東京公演は9月29日。星風は「歌唱力を上げて成長したい」と意気込んだ。