ジャニーズJrの平野紫耀(19)が19日、福岡・博多座で、主演舞台「ジャニーズ・フューチャー・ワールド」の初日を迎えた。平野はジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長も期待を寄せる若手のホープ。同所での史上最年少座長となり、明るい未来に向けての第1歩を踏み出した。

 ワイヤにつられた平野が、劇場を羽ばたいた。布にぶら下がって、体操選手のようなアクロバティックな動きもこなす。和太鼓の演奏や、たいまつのような金属棒2本を操るトーチトワリングも披露し、歌も10曲以上披露した。2時間25分の公演中、ほとんど出ずっぱり。史上最年少座長とは思えない存在感をみせ、堂々と主役を務めきった。

 先月末まで別の主演公演があったため、本格的な稽古期間は2週間弱だった。今月14日に博多入りし、6日間の通し稽古で、急ピッチで完成させた。平野は「ひたすらやっていただけです」とサラリと言うが、関係者は「この夏は、嵐よりもハードなスケジュールだったかもしれません」と話す。座長としての頼もしさも身についてきた。仲の良いジャニーズJrの神宮寺勇太(18)は「後ろから見た紫耀の背中が意外とたくましくて、自分たちもしっかり頑張らなきゃなと思いました」と証言した。

 ジャニーズJrの中でも、特に人気があるメンバーの1人だ。同い年のSexy Zone佐藤勝利(19)は先輩だが仲が良く、ファンの間ではしばしば比較されている。個性的なハスキーボイスはジャニー氏からも買われており、稽古中も「ストレートに、軽い気持ちで行け」とアドバイスされたという。劇中、父親役の内博貴(30)から「エンターテインメントの世界で羽ばたいてほしいから、お前を『ショウ』と名付けたんだ」と明かされるシーンもあり、作・構成・演出を手がけたジャニー氏からの期待が表れていた。

 博多座での座長は、ジャニーズではKinKi Kids堂本光一(37)滝沢秀明(34)に続いて3人目。「最年少という言葉に頼らず、1人の男として座長を務めて、成功させたいと思います」。先輩たちが切り開いてきた道で、力強く第1歩を踏み出した。【横山慧】

 ◆平野紫耀(ひらの・しょう)1997年(平9)1月29日、愛知県生まれ。12年2月に関西ジャニーズJrとして活動開始。14年1月期日本テレビ系「SHARK」で連続ドラマ初出演、初主演。舞台は昨年1月の「2015新春 ジャニーズ・ワールド」や昨年12月~今年1月の「ジャニーズ・ワールド」に出演。ジャニーズJr内ユニットMr.KINGに所属。170センチ。血液型O。

 ◆ジャニーズの博多座公演 堂本は00年11月(当時21)に東京・帝国劇場で主演舞台「SHOCK」シリーズが初演を迎え、33歳だった12年1月に、初めて博多座で同舞台を行った。博多公演は昨年まで4年連続で開催。滝沢は主演舞台「滝沢演舞城」が06年3月(当時23)に東京・新橋演舞場で初演。同舞台から派生した「滝沢歌舞伎」で14年3月、当時31歳で博多座の座長を務めた。

 ◆博多座(はかたざ) 1999年3月完成、6月に開演。歌舞伎公演と宝塚歌劇団の公演が毎年行われている。「エリザベート」「レ・ミゼラブル」などのミュージカルも上演。北島三郎、小林幸子らも特別公演を行っている。昨年8月に「HKT48 指原莉乃座長公演」を行った指原莉乃(当時22)が最年少座長だった。福岡市博多区下川端町2の1。