10月3日スタートの次期NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」で、芳根京子(19)ふんするヒロインの姉を演じる蓮佛美沙子(25)が26日、京都市内で、姉妹の「愛」「絆」を語った。

 この日は、京都国立現代美術館で、米女性画家の「メアリー・カサット展」(27日~12月4日)セレモニーに出席。彼女の作品を目にし、とりわけ、姉妹を描いた作品にくぎ付けになった。

 実生活でも妹がいる姉の蓮佛は「姉妹ってきれい事だけじゃない。不安になったとき、背中を押してくれる存在でもあり、嫉妬の気持ちも出てきたり」と言い、現在、収録中のドラマでの役柄もあいまって、思うところが多かったようだ。

 劇中では、心情を言葉にして表現することが苦手なヒロイン坂東すみれと、ハキハキと物事を進める姉。戦中から戦後、激動の時代を生き抜く対照的な姉妹としてスタートする。

 妹のヒロインは後に子供服店を起こすが、蓮佛演じる姉が先に、家庭に収まらずに外へ飛び出そうとする強い女性としても描かれている。ただし、蓮佛は「スマートにかっこよくスタートしますが、まあその後、ドンガラガッシャン! と(笑い)。戦争が終わって、かわいそうになっていきます」と、多少フライング気味に、ヒロイン姉妹を襲う波乱を予告した。

 1枚の絵から、多くの感銘を受けた様子の蓮佛は、絵を描いたメアリー・カサットにも思いをはせた。1800年代後半、女性の社会進出もままならない時代に、母子の絆や女性の生きざまを絵に表現し、残した半生を思い「(朝ドラタイトルの)べっぴんは、別品。特別な物っていう意味もありますが、まさしく彼女の絵はべっぴんです」。

 また、自らも大学時代に児童文学を専攻し、卒論の代わりに絵本を制作したと明かした。「私ごときの絵の話、おこがましいけど、絵は好きです」と言いつつ、卒論の絵本は「ポスト」だったと詳細も語った。

 その絵本は。メール文化が発達した現代において、郵便ポストを擬人化。「自分は必要なのか」と悩むポストに、地方の女子大生が大学への出願願書を入れ、ポストも必要だと呼びかける内容だったという。