NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK総合午前8時)の27日の平均視聴22・7%(関東地区)だったことが28日、ビデオリサーチの調べで分かった。

 これまでの最高は8月17日で常子(高畑充希)が、かつて帝大生で常子にプロポーズした星野武蔵(坂口健太郎)と再会してしまうというドラマチックな展開。25・9%を記録した。最低は8月6日で、放送時間が変わったため、18%だった。

 27日の回は、広島に取材に行っていた花山が東京駅で倒れた。花山は、戦時中に戦意高揚のために関与してしまった者の責任として、あの戦争中の暮らしをこれからの世代の人々に対して記録して伝えていこうと考え、広島に取材にいっていたのだった。

 家族は、もう体を大切にしてほしい、と訴えた。病院にかけつけた常子らに花山は、「いつまでも赤ペンで手を汚しながらも校正している現役の編集者でいたいのだ」と訴える。

 常子は花山の思いと、体調とを考え、戦時中の体験記を読者に募集してみてはどうか、と花山に提案する。「質の高い原稿が集まるだろうか」という花山に、「読者を信じてみませんか」と常子は言う。花山もうなずいた。

 募集文は花山が書いた。あの戦争の悲惨な記憶を後の世代に伝えるのだ、という執念のこもった見事な文だった、という回だった。