歌舞伎俳優片岡愛之助(44)と女優藤原紀香(45)の結婚披露宴が28日、東京・日比谷の帝国ホテルで行われ、芸能界、歌舞伎界、ひいき筋など約600人が出席した。プロポーズの言葉を結婚指輪に刻んだことや、オリジナルの引き出物を用意したことなどが愛之助の口から明かされた。

 宴が始まる前、取材に応じた愛之助が、プロポーズの言葉を刻んだ結婚指輪を、今月23日に京都の神社で行われた挙式で交換したことを明かした。

 「吾が君を想う来世迄も(あがきみをおもうらいせまでも)」

 3月の結婚会見では、プロポーズがないままに結婚に至ったと話していた愛之助だが、「(プロポーズの言葉は)指輪の中に刻みました。気のきいた言葉が思い浮かばなかったんですが、ふっと思い付いて、いいんじゃないかと」。紀香は指輪交換の際に初めて、刻まれた言葉を見たという。ツーショット撮影に加わった紀香は、指輪を見てどうでしたかと聞かれると「うれしかったです」と小さな声で答えた。

 紀香には、梨園(りえん)の妻になった決意や覚悟が表れていた。衣装は着物2着。最初は色打ち掛けで、愛之助の屋号松嶋屋の松があしらわれていた。お色直しで着た紫を基調にした振り袖には、愛之助の定紋「追いかけ五枚銀杏(いちょう)」にちなみ、全体に銀杏が描かれ、小物にも定紋が入っていた。

 この日の披露宴は、愛之助いわく「役者の先輩、後輩、ごひいきの皆さんに妻を紹介するのが主」。紀香が話すことはほとんどなく、司会のフリーアナウンサー徳光和夫に促されると「いえいえいえ、今日は片岡紀香ですから」。ようやく最後に「支えていきたいです」と、控えめにコメントした。

 披露宴全体も、歌舞伎や伝統芸能を意識したものになった。ウエディングケーキは、6代目片岡愛之助にちなみ、6段のもの。京都・祇園甲部の芸妓(げいぎ)約20人による「手打」と呼ばれる儀式も行われた。歌舞伎俳優坂田藤十郎が乾杯の発声を務めた。

 ◆主な出席者(順不同) 片岡秀太郎、片岡仁左衛門、片岡我當、片岡孝太郎、松本幸四郎、尾上菊五郎、中村東蔵、中村雀右衛門、中村橋之助、三田寛子、中村獅童、尾上菊之助、市川海老蔵、中村勘九郎、中村七之助、尾上松也、舘ひろし、テリー伊藤、三谷幸喜、諸星和己、宮根誠司、篠田麻里子、ドン小西、はるな愛、京本政樹、武藤敬司、高嶋政宏、高橋克典、上地雄輔、NHK有働由美子アナ、今井翼、山下健二郎、水野真紀、麻生太郎財務相