故藤山寛美さんの娘で女優の藤山直美(57)が4日、大阪松竹座で、吉本興業の創始者、吉本せい役で主演する舞台「笑う門には福来たる~女興行師 吉本せい~」の初日を迎え、自らの息子役で共演する西川忠志(48)を「ほんまもん。関西のビバリーヒルズの息子」と持ち上げた。

 舞台は、吉本せいを中心に、吉本興業の現在の隆盛までを描くもので、西川きよし(70)の長男で“吉本サラブレッド”の忠志は、直美ふんするせいの長男を演じている。

 故横山やすしさんとの漫才コンビが大人気となり、吉本の東京進出へのきっかけを作ったきよしを父に持つ忠志は「せいさんが吉本を作ってくれなければ、父もなく、僕も生まれていない。その吉本せいさんの役を、父がお世話になった寛美さんの娘さんが…。そこに僕も出させていただいて、深く、いろんな縁(えにし)を感じます」。

 生真面目な性格そのままに、忠志が話していると、直美は「この人はほんまもんやから、一級品というか、恐れ多い。黄金時代の血が流れている」と言い、さらに忠志を恐縮させた。

 その忠志の父、きよしは秋の叙勲で、旭日重光章を受章しており、直美もこれには「もっともっと頑張っていただいて、先輩ですし、前を走ってもらわないと困ります」と、敬意を表してエールを送った。

 忠志によると、受章が決まった日は「母がおっきいステーキを買ってきまして、おめでとうと言い、ごちそうをいただきました」と、記念日の様子を明かした。

 今舞台では、せいの夫・吉本泰三役で田村亮、弟の林正之助役で喜多村緑郎らが出演している。

 公演は同所で25日まで。