乳がんで闘病していたタレント北斗晶(49)が29日、東京MX「5時に夢中!」(月~金曜午後5時)に生出演し、テレビ復帰を果たした。乳がんの公表、手術から約1年2カ月ぶりに元気な笑顔を披露した。前日28日にはブログでテレビ復帰を報告。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いでお茶の間をにぎわせた“鬼嫁”が、帰ってきた。

 北斗はさっぱり切った短髪に黒いスーツでビシッと決め、さわやかな笑顔でオープニングを迎えた。昨年9月22日に同番組へ出演して以来、約1年2カ月ぶりのテレビ出演。司会のふかわりょう(42)から「お帰りなさい!」と言われると、「ただいま帰りました!」と満面の笑みで応えた。「ご心配とご迷惑をお掛けしましたが、おかげさまで、元気に帰ってきました!」と、すっかり回復した様子。番組から快気祝いの花束を受け取ると、さらに笑みがこぼれた。

 昨年9月に乳がんを公表し、右乳房全摘出手術を行った。同10月の退院会見では、乳がんが右のリンパ節に転移しており、医師から「5年生存率は50%」と告げられたと明かした。その際、テレビ復帰について「中途半端に戻るのでなく、本当に元気になれたときに戻りたい」と話していたが、念願かなっての復帰となった。

 番組では、ふかわから「(夫の佐々木)健介さんの支えとかありますからね」と言われ「心にもないこと言って!」と突っ込むなど、変わらぬコンビネーションの良さを見せた。今年の漢字には「温」を選び、「皆様の温かさを感じた」としみじみ。視聴者からの応援メッセージも多数届き、優しい笑みを浮かべ聞き入った。番組エンディングでは「もう元気になりましたので、これからまたよろしくお願いします」とあいさつし、笑みが絶えなかった。

 放送終了後、出待ちしていた報道陣やファン計約50人に出迎えられた。涙ぐむファンもおり、「お帰りなさい!」と温かい言葉がかけられた。体調については「薬で治療しています。この先5年、10年と、先生に従って続けていきます」。がんと闘う、たくましい“鬼嫁”の姿を見せてくれた。

 ◆北斗晶(ほくと・あきら)本名・佐々木久子(ささき・ひさこ)。1967年(昭42)7月13日、埼玉県生まれ。85年6月、旧姓の宇野久子で全日本女子プロレスデビュー。「デンジャラスクイーン」と呼ばれ、数々のタイトルを獲得した。95年10月に佐々木健介と結婚し長男、次男を出産。02年の引退後は、タレントとしてテレビ番組などに出演し「鬼嫁」の愛称で親しまれた。13年に右膝十字靱帯(じんたい)再建手術で入院。15年9月に乳がん手術。168センチ。