日本映画製作者協会が、最も優れた新人監督、優秀なプロデューサーに授与する新藤兼人賞の、2016年度授賞式が2日、都内で行われた。

 銀賞は、今年の東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門で作品賞を受賞した「ケンとカズ」の小路紘史監督(30)が受賞した。小路監督は、先に受賞のあいさつに立った金賞受賞の中野量太監督(43)の号泣を受けての登壇となり、中野監督から「ごめんね、やりにくいよね」と言われ、苦笑しながら登壇した。

 「僕も泣く準備をしていたんですが…。あらためて、この賞をいただいて光栄です。この映画は、本当に小さいところから始まった映画なんですけども、本当にたくさんの方々の応援でこの場に立つことが出来ています。僕は東京フィルムセンター映画・俳優専門学校で映画を勉強して、『ケンとカズ』を作る時も、機材協力や(撮影の)人員を助けてくださって、宣伝も協力してくださいました」

 小路監督は、身内も含めたスタッフ、キャストの協力に感謝した。

 「カメラマンの山本周平は、いとこで、2歳上のお兄ちゃんのような存在がスタッフとして入ってくれたので、ここまでやってこれた。キャスト…『ケンとカズ』のタイトルロール(タイトルにも名前が入った主演)をやってくれた、カトウシンスケと毎熊克哉には、本当に4年間、付き合ってもらって、感謝しても感謝しきれないくらい感謝しています。これからも頑張っていこうと思います」

 小路監督にはトロフィーと副賞として25万円の賞金が贈られた。