世界中の女性が憧れるVICTORIA’S SECRET(ヴィクトリアズ・シークレット)の専属モデル“エンジェルズ”。現地時間11月30日にパリで開催された今年のファッションショーも大きな盛り上がり見せ、このショーに出演することは世界中のモデルたちのゴールとも言われている。最近ショーに出演するモデルは時代の流れに合わせて従来のブランドイメージから脱出し、人種は多様化。今では白人だけでなく、黒人やアジア人モデルも選出されている。

 その一方で、彼女たちの体形に目を向けると、従来通り“細い”モデルが起用されている。エンジェルズのサイズはアメリカサイズ6号(Sサイズ相当)が基本だが、アメリカ人女性の平均サイズは14号(LLサイズ相当)である。そんな中VICTORIA’S SECRETのモデルに憧れる女性は増え続け、メディアの影響で社会的に彼女たちの様な体形が一番美しいと思われている傾向にあり、拒食症になる女性も増えてきている。ヨーロッパでは、このような事態を受けて痩せすぎたモデルの雇用に対して法律が制定されたほどだ。

 最近アメリカでは「プラスサイズモデル」という新しいモデル枠が人気を集めている。プラスサイズモデルは、従来のモデルより大きなサイズの体形を生かして、社会に美の多様性とありのままの自分を受け入れるよう訴えている。彼女たちの活動はSNSを通して広がり、実際VICTORIA’S SECRETモデルよりもInstagramのフォロワー数が多いモデルもいる。

 ナディア・アバルホスン(28)は、「H&M」のキャンペーンやクロエ・カーダシアンのブランドのモデルに起用されている有名なプラスサイズモデルである。ファッション誌「コスモポリタン」で彼女はVICTORIA’S SECRETのファンであることを明かし、将来ファッションショーにプラスサイズモデルが起用される可能性について「ポジティブな考え方かもしれないが、私たちが諦めないで全てのサイズと民族が美しいことを主張すれば、きっと彼らもそれに気づくはず」と語る。

 プラスサイズモデルの活動によって今後VICTORIA’S SECRETだけでなく、他のファッションブランドでも多様なサイズのモデルが登場する可能性が高まっている。大手ブランドがそういったモデルを起用すれば、社会に大きな影響を与え、女性の間で美の観念に対する変化も現れるだろう。【ハリウッドニュース編集部】