米国時間の6日、来年2月に開かれる第59回グラミー賞の候補が発表となり、1月に69歳で死去したデビッド・ボウイさんが、遺作となったアルバム「ブラックスター」により4部門で候補となっていることが明らかになった。

 ボウイさんが候補となったのは、最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバム賞、最優秀ロック・パフォーマンス賞、最優秀ロック・ソング賞、最優秀エンジニア・アルバム賞の4部門。

 しかし、今回の候補者発表で最も大きなサプライズは、ボウイさんが死去する2日前にリリースされたアルバム「ブラックスター」が、アルバム・オブ・ザ・イヤー賞を含む各主要部門でノミネートを逃していることだ。

 同アルバムは批評家から高い評価を受けるとともに、英米を含む数カ国のチャートで1位を獲得するなど、成功を収めている。ボウイさんは生前、グラミー賞で計10回にわたりノミネートされているが、受賞したのは1度だけとなっており、2006年には生涯功労賞を受賞している。

 なお、アルバム・オブ・ザ・イヤー部門では、今回、最多9部門で候補となっているビヨンセ、アデル、ジャスティン・ビーバー、ドレイク、ジャスティン・ティンバーレイク、スタージル・シンプソンらがノミネートされている。

 ボウイさん同様、各主要部門でノミネートされなかった意外なアーティストがカニエ・ウェスト。最優秀ラップ・アルバム賞を含む計8部門で候補となっているが、ラップ部門以外の主要部門はすべて逃している。グラミー賞受賞者は、来年2月12日に開催される授賞式で発表される。(ニューヨーク=鹿目直子)