NHKのドラマ「男たちの旅路」「黄金の日日」などで知られる元俳優の根津甚八さんが29日、死去した。69歳だった。所属事務所に死去したという連絡があったという。

 根津さんは右眼下直筋肥大の発症や、うつ病などもあって、10年に俳優引退を発表。車いす生活を余儀なくされたが、15年に映画「GONIN サーガ」(石井隆監督)に出演して一時的な復帰を果たしていた。その後は、再び療養生活を送っていた。

 69年に唐十郎が主宰する状況劇場に入団。79年まで在籍した。78年にNHK大河ドラマ「黄金の日日」に石川五右衛門役で出演して注目された。また黒沢明監督の映画「影武者」「乱」にもメインキャストとして出演するなど、抜群の存在感と演技力で名脇役として活躍した。