尾上菊五郎(74)尾上菊之助(39)らが2日、東京・国立劇場で「初春歌舞伎公演『しらぬい譚(ものがたり)』」(3~27日)の公開稽古を行った。

 「しらぬい譚」は江戸時代に起こったお家騒動の中で活躍する忠臣を軸に、客席上の斜め宙乗りや化け猫退治の大立ち回りなどを盛り込んだ演目。毎年、流行語を取り入れた演出があるが、今年はピコ太郎が登場。菊五郎は「ぜひ出たいと言ったんで出してあげました」と笑わせた。宙乗りする菊之助は「高い所はあまり得意じゃないんですが、華やかな舞台になるようにつとめたい」、中村時蔵(61)は「大変おもしろく仕上がっています」と自信を見せた。ほかに尾上松緑らが出演する。

 菊五郎は昨年2月末に胃潰瘍で吐血し、3月の舞台を一部休演した。「今年1年元気にやっていきたい。(体調は)全然大丈夫です」。

 また、今年5月には、長女で女優寺島しのぶの長男真秀くん(4)が歌舞伎デビューする予定。菊五郎は「『魚屋宗五郎』に出させていただこうと思っている。こっちは完璧じゃないのに子役はずるいね。早くから稽古して」と、稽古を始めていることを明かした。