新海誠監督(43)の大ヒットアニメ映画「君の名は。」の北米公開が決まったことが17日、分かった。配給の東宝が発表した。4月7日から全米とカナダで合わせて200館以上で上映される。これまでに125の国と地域で配給が決まっており、公開された中国、タイ、台湾では、日本映画の歴代興収新記録を樹立した。北米での記録も注目される。担当者は「将来にわたり長く語り継がれる作品となるでしょう」と期待を寄せている。

 北米公開に合わせ、ロックバンドRADWIMPS(ラッドウィンプス)が歌う主題歌4曲「前前前世」「スパークル」「夢灯籠」「なんでもないや」も英語詞で上映される。劇場によって英語吹き替え版と、英語字幕版が公開されるが、英語吹き替え版では英語詞が流れ、英語字幕版では、歌詞の英語字幕が表示される。

 英語詞はボーカル野田洋次郎(31)が書き下ろした。同映画はストーリーと音楽が深く結び付いているため、世界観を最大限に楽しんでもらうためという。サビが印象的な「前前前世」は、英語詞版「zenzenzense(English ver.)」ではサビだけ日本語を生かし、他の部分が英語になっている。

 北米公開を記念して、英語主題歌版が日本でも今月28日から2週間限定で上映されることも決まった。同映画は、歓声を上げたり、一緒に歌ったりするなど声を出して楽しめる上映会なども実施してきたが、新たな形で楽しめることになった。リピーターの多い作品だけに、観客動員増につながりそうだ。

 英語詞の主題歌4曲は、27日からデジタル配信されるほか、2月22日にCD発売されることも決まった。