上方の女性落語家、露の雅(つゆの・みやび=本名・和氣雅子=わき・まさこ)さんが16日夜、大阪府内の自宅で、急性虚血性心疾患のため、死去していたことが20日、分かった。35歳だった。

 雅さんは津市出身。近大時代に芝居や朗読を学び、卒業後の07年、上方女性落語家の先駆的存在でもある露の都(60)に弟子入り。女性らしい丁寧なしゃべりで、女流・都一門の筆頭弟子として、将来を期待されていた。

 師匠筋の関係者によると、雅さんは都の弟子同士の「LINE」に参加しており、16日午後9時ごろまでは参加していた。ところが17日朝になっても返事がなく、18日にも反応がなかったことから、19日夕に妹弟子の露の紫が、師匠の都に相談。その後、同じく妹弟子の露の真(つゆの・まこと)が、雅さんが1人で暮らす自宅に行ったところ、倒れているのが発見されたという。

 同関係者によると、雅さんは昨年11月も、都一門の落語会前日に倒れたことがあり、「心臓が悪い」と話していたが、病院で検査を受けたところ、異常はないと診断。このため、その後も高座活動を元気に続けており、今年1月13日にも、若手ナンバーワンを決める「新進落語家競演会」に出演したばかりだった。

 師匠の都は「ショックを受けて、言葉にならない様子」だという。

 通夜は22日午後7時、葬儀・告別式は23日午前10時半、大阪府東大阪市高井田元町1の15の28、八光殿東大阪で。喪主は父、成美(せいび)氏。