俳優のベン・アフレックが「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」(16)の次に選んだアンチ・ヒーローは、会計士の仮面をかぶった殺し屋。全米映画ランキング初登場1位を獲得したサスペンス・アクション大作「ザ・コンサルタント」(日本公開中)の見どころをご紹介!

 田舎町のしがない会計士クリスチャン・ウルフに舞い込んだ、大企業からの財務調査依頼。彼は重大な不正を見つけるが、なぜか依頼は一方的に打ち切られる。その日から、何者かに命を狙われるウルフ。実は彼は、世界中の危険人物の裏帳簿を仕切る裏社会の掃除屋でもあったのだ。本籍・本名・私生活、そのすべてが謎に包まれた会計士が、アメリカ政府、マフィア、一流企業に追われてまで危険な仕事に手を出す本当の理由とは?

 映画のテーマであり魅力となっているのは、すべてのキャラクターにある“二面性”。ベン演じるクリスチャンは会計士と殺し屋の顔を持つ。アナ・ケンドリック演じる経理担当の社員デイナは陽気で美術好きの一面と、きちょうめんで数字に強い一面を持つ。財務省犯罪捜査部局長レイモンド、クリスチャンとデイナの命を狙う殺し屋ブラクストンら主要登場人物も皆、自分の過去に関係する“二面性”を持っているのだ。

 さらに、映画そのものが持つ二面性にも着目していただきたい。1つは、インドネシアの格闘術を習得して撮影に臨んだベンが体を張ったアクション映画としての面。そしてもう一つは、さまざまな人間関係が明らかになっていく、胸をうつ人間ドラマとしての面。時にはアクションにハラハラし、時にはキャラクターに感情移入してぐっとくるような作品に仕上がっている。【ハリウッドニュース編集部】