新たに米大統領に就任したドナルド・トランプ氏に抗議する女性たちによるデモ「ウィメンズ・マーチ」が21日、世界中で繰り広げられ、その中心となったワシントンD.C.でのデモで、マドンナの過激なスピーチに注目が集まった。

 マドンナはおよそ50万人の参加者たちを前に、「愛の革命、反乱にようこそ。女性として、この専制の新たな時代を受け入れることへの拒否にようこそ。私たちが目覚めるのには、この恐ろしく暗い瞬間が必要だった」「善は最後に勝つ。今日が始まりの日。革命はここから始まる」と語った。

 スピーチの模様はCNN、MSNBC、C-Span の3局が生中継していたが、マドンナは、「このデモ行進は無意味だと主張する中傷者たちなんて、クソくらえ!」と語り、放送禁止用語である「FUCK YOU(ファック・ユー)」を3度連発。

 さらに、「イエス、私は怒ってます。憤慨してます。何度も、ホワイトハウスを爆破しようかとも考えたけど、それでも何も変わらないとわかってる」と過激発言した上で、最後に、「絶望に陥ってはいけない。私たちはお互いに愛し合わなければ、死んでしまう。だから、私は愛を選びます。皆で愛を選びましょう!」と参加者らに呼びかけた。

 スピーチの後はヒット曲「Express Yourself」を演奏した後、「Human Nature」の替え歌で、「ドナルド・トランプなんてクソくらえ、I’m not your bitch(私はあんたのビッチじゃない)」と歌った。

 ニューヨーク・デイリー・ニューズ紙の報道によると、CNNおよびMSNBCはマドンナが3度目の禁止用語を口にした時点で急きょ、場面を切り替えると同時に、CNNは禁止用語の放送について謝罪。C-Span のみがそのまま中継を続行した。

 同抗議デモにはスカーレット・ヨハンソン、シャーリーズ・セロン、ケイティ・ペリーら大勢のセレブたちが続々と参加し、スピーチを行った。(ニューヨーク=鹿目直子)