EXILEのATSUSHI(36)が、音楽家久石譲氏(66)と約3年ぶりにタッグを組む。劇団EXILE青柳翔(31)の主演映画「たたら侍」(錦織良成監督、5月20日公開)の主題歌「天音(アマオト)」の作詞を手掛け、久石氏が作曲した。13年のシングル「懺悔(ざんげ)」以来2度目のコンビ。ATSUSHIが単独で映画主題歌を担当するのは初めて。「前回ご一緒させていただいた時の衝撃が胸の中にずっと残り続けていました」と久石氏に曲制作を依頼した。

 映画は、戦国時代を舞台に名刀を生み出す伝統技術を継承して守り抜く男を描いた。「天音」はピアノと弦楽器による荘厳なサウンドのバラード曲。ATSUSHIは歌詞について「日本独自の文化や歴史などいろいろなものからヒントを得ています。人間の業や人々の思いや嘆きは、どんな意味を持つのか。何よりも平和への願いを込めさせていただきました」という。

 将来の世界基準の活動を意識して、昨年8月から18年まで期間限定の米国留学中。久石氏は、世界的に評価の高い宮崎駿監督(76)や北野武監督(70)の作品の音楽を数多く手掛け、04年にはカンヌ映画祭の開幕セレモニーの音楽と指揮を担当するなど世界的に活躍中。ATSUSHIにとって強い刺激を受けるコラボレーションとなった。

 ◆映画「たたら侍」 EXILEのHIROの映画初プロデュース作品。奥出雲を舞台に伝統技術「たたら吹き」を継承することを宿命付けられた主人公が葛藤や挫折を通して真の侍に成長する姿を描く。昨年のモントリオール映画祭で最優秀芸術賞を受賞した。