昨年2月から入院していた俳優の松方弘樹(まつかた・ひろき、本名目黒浩樹=めぐろ・こうじゅ)さんが21日、脳リンパ腫のため都内の病院で亡くなった。74歳だった。

 松方さんは昨年3月に悪性の脳リンパ腫を公表し、長期療養に入っていた。

 脳リンパ腫は、中枢神経系にできる悪性のリンパ腫で、血液細胞の1つのリンパ球が腫瘍化したもの。悪性リンパ腫の中でも発症率が低く、10万人に1人のまれな病気とされる。発症は60歳前後の高齢者がもっとも多いという。松方さんは手術を受けず、投薬治療の方針を明かしていた。

 東映の時代劇映画などで活躍し、テレビでもNHK大河ドラマ「勝海舟」や「遠山の金さん」に主演した。マグロ釣りが趣味で、バラエティー番組に出演。笑い上戸の明るいキャラクターで愛されていた。