音楽家新垣隆(46)が23日、東京・サントリーホールで世界デビューコンサート「新垣隆展」を行った。

 「サントリーホールはクラシックの殿堂。ここで音楽家として再スタートを切れるのは光栄です」と話し、「例の件をやらかしたのでまさかこんな日が来るとは夢にも思っていませんでした」と感慨深げに話した。

 「例の件」とは3年前に公表した佐村河内守氏のゴーストライターを務めていた件だ。「今は連絡もとっていません」と話したが、「例の件はプロフィルから削除しても決して消えることのない過去ですが、その延長線上に今があります。この3年間、本当に協力してくれた皆さんのおかげです」と強調した。

 この日はピアノ、指揮、トークと大活躍。ピアノではピアノ協奏曲「新生」、指揮では交響曲「連祷-Litany-」を披露。トークでは「今日の作品は全て私の作品です」など自虐ネタを織り交ぜつつ会場から笑いを取った。交響曲には黒柳徹子、ビートたけし、カンニング竹山らそうそうたるメンバーが感想を寄せたことを明かした。

 「いろいろな人に支えられてこのような再出発を切ることが出来ました。鼻をクワガタにかまれたりすることもやるかもしれませんが、今年は音楽家として社会と関わっていきたいです」と話した。