脳リンパ腫のため亡くなった俳優の松方弘樹さん(本名・目黒浩樹=めぐろ・こうじゅ)が初めてバラエティー番組に出演した当時について、テリー伊藤が24日放送のTBS系「白熱ライブ ビビット」で裏話を明かした。

 東映の時代劇ややくざ映画で活躍した松方さんは85年からバラエティー番組「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」にも出演し、明るいキャラクターでも親しまれた。

 同番組のプロデューサーを務めたテリーは、松方さんの起用については放送局である日本テレビから「ビートたけしさんと一緒に松方さんを使いたい」との要望があったと振り返った。

 テリーは「松方さんといえばそれこそビッグネームですよね。バラエティーに出たこともないし、今と時代も違うので、本当に松方さんにお願いできるのか、うまく良さを引き出せるのかってすごく不安だった」という。しかし松方さんは「自分はバラエティー初めてなんで、新人なんでよろしく」と共演するビートたけしを立てたそうで、「たけしさんもすごく松方さんのことをリスペクトしてたんで、すごく良い形になった」と異色の組み合わせの誕生について語った。

 それまでは「仁義なき戦い」シリーズなどの出演でやくざのイメージが強かったが、バラエティー番組への出演によって世間の目も変わり、それを松方さんも喜んでいたという。テリーは松方さんが「新幹線に乗ってると、今まではお客さんが俺の顔を一切見なかったけど、『元気-』に出てから、俺の顔を見てニコニコするようになった。結構、俺うれしいんだよな」と語っていたと明かした。