NHK籾井勝人会長(73)が、任期最後の日の24日、東京・渋谷の同局で、見送りに集まった理事や有働由美子アナウンサーら職員の前で退任セレモニーを行った。

 籾井氏は「皆さん、本当にありがとうございます」と切り出すと「私は本当にハッピーに退任することができました。これも皆さんのおかげです。今後はNHKのためにますます頑張っていただきたいと思います」とあいさつした。

 また、取材陣も集まったことで「報道の方も見ておられます。今までと違って、ぜひ、NHKを応援するような報道を切にお願いします」と語り、職員らを笑わせた。

 さらに「新会長は私より、ずっと、ずっと徳のある方です。普通どおりに報道していただければ、ほめるような報道になると思います。私、別に恨みに思っておりません。本当に楽しく3年間、過ごさせていただきました」と報道陣に語り、さらなる笑いを誘った。

 今後は「人生、まだ余生を生きていくつもりでございます。どこかでまた、お目にかかるかもしれませんが、その時は全く違う報道をお願いします」と語った。

 19日には体調不良の中、最後の定例会長会見に出席したが、会見直後に、インフルエンザと診断されていた。この日は、マスクもなく、すっかり元気な姿を見せていた。局を出る際には、出口と間違え、窓ガラスに向かって歩き、また、職員らの笑いを誘っていた。