元宝塚歌劇団宙組トップスター、凰稀(おうき)かなめが6日、大阪市北区のビルボードライブ大阪で、アカデミー賞本命作のミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」(24日公開)イベント試写会に出演した。

 同作は、アカデミー賞で史上最多タイ14ノミネートされている注目作。凰稀は、映画の場面にちなみ「星空をイメージした」という星柄のワンピースで登場した。

 映画は、夢を追う人々が集まるロサンゼルスを舞台に、女優を目指すミアとジャズピアニストのセバスチャンが出会い、恋に落ちる模様を描く。

 「仕事の面で共感する部分はありました。最初のシーンがすごかった。すごいアングルで始まるので」

 かつて、歌劇の世界で活躍したことから、イベントに登壇した凰稀は「ミュージカルは言葉では伝えられない気持ちを歌、リズムにのせて伝えられる」と、その魅力を語った。

 普段、映画は「仕事に関連するときに見る」と言い、宝塚時代には、劇団代表作のひとつ「風と共に去りぬ」に主演。レット・バトラーを演じたが「自分のバトラーを作りたかったので、過去の先輩の作品は見なかった」そうだが、映画は参考のために見たという。

 男役としての役作りには「宝塚時代は血の流れも変えなきゃいけなかった。(腕の)筋も出ていたし、血管も浮き出ていた。体の中から男になれるように、日々考えていたんですけど、今は(筋が)ないでしょ? ほら!」と、女性に“戻った”腕も見せた。

 退団後は、スタイル維持のため、週2回はジムに通い、筋トレやストレッチを続けている。

 「鏡を見たら、太ったなって分かるので、そう思ったら食事もコントロールしています。何を食べたら私は太るのか、下級生の頃から気をつけていたので、だいたい分かります」と言い、いまだ努力を続けていると明かした。

 3月からは、東京、名古屋、大阪で、退団後初主演舞台「花・虞美人」が控えており、凰稀は「今年はたくさん芝居がしたいです」と話していた。