第59回ブルーリボン賞(主催・東京映画記者会=日刊スポーツなど在京スポーツ7紙の映画記者で構成)の授賞式が8日、東京・霞が関のイイノホールで行われた。

 「シン・ゴジラ」で特撮、怪獣ものとしては初の作品賞を受賞した樋口真嗣監督(51)は、司会の大泉洋(43)の“屈辱の過去”を暴露した。

 樋口監督が特撮監督を務めた96年の映画「ガメラ2 レギオン襲来」(金子修介監督)で、大泉は地下鉄で逃げ惑う人を演じた。今や演技派俳優として広く知られる大泉にとって、「ガメラ2-」は映画デビュー作だったが、エキストラだったため逃げ惑う影しか映っていない。その上、所属事務所会長でタレント、俳優の鈴井貴之(54)の手違いで、エンドロールに名前すら入らなかった。大泉は、自身の名を全国区にした北海道テレビ(HTB)の番組「水曜どうでしょう」の中でも、その件について語っている。

 樋口監督が壇上で「大泉さんは『ガメラ2』に出ている。影しか映っていない」と言った瞬間、客席に陣取る大泉のファンは爆笑した。それを受け、大泉が「うちの事務所の鈴井貴之という社長(当時)が私の名前を出し忘れて、最後(エンドロールに)クレジットにも出ていない」と言って苦笑した。そんな大泉を見て、樋口監督が「影しか映っていないけれど、見ると影でも十分、大泉さんだって分かる」とフォローすると、会場は沸いた。【村上幸将】