女性アイドルグループ「私立恵比寿中学(エビ中)」のメンバー松野莉奈さん(享年18)が8日に急死したことを受け、所属事務所が死因について、致死性不整脈の疑いで亡くなった可能性が高いと公表しました。

 所属事務所が死因を把握するのに時間がかかったため、発表が遅れたのですが、訃報直後からインターネット上ではSNSを発信源に誤った情報が拡散されました。

 8日の昼前のニュースで松野さんの死去が報じられると、直後から公式ホームページはアクセスが集中、閲覧することができなくなっていました。そんな中、午後1時過ぎごろ、誰かがツイッターで「どうもウイルス性脳炎という発表らしい」と、いうような情報を流すと、「らしい」→「そうだ」というような流れで、うその情報が次々にアップデートされていきました。

 さらには、「インフルエンザだったらしい」という情報も加わり、「インフルエンザ脳症」として、「インフルエンザのときに解熱剤を飲むとインフルエンザ脳症になることがあるらしい」という情報まで飛び交い、NHKのニュースがそのようなケースを否定するというような騒動にまで発展しました。

 最初に「どうもウイルス性脳炎という発表らしい」とつぶやいた人がどのような意図を持って流したのかは分かりません。しかし、半日もたたないうちに、あたかも事実のように拡散するという、SNSが発達しすぎた高度情報化社会の悪い面を見せられたような気がします。

 「2ちゃんねる」の元管理人だった西村博之氏が、かつて掲示板の活用法について、「うそをうそと見抜けないと難しい」という名言を残しましたが、SNSと上手に付き合い、利用するにはさらに、高度な見抜く力が必要なのかもしれません。