AKB48グループの国外3番目となる、タイ・バンコク拠点のBNK48が2月12日にお披露目された。同日にバンコクのセントラルワールドで行われた「Japan Expo Thailand 2017」でのAKB48のステージでのサプライズ登場。その中に、唯一の日本人メンバーがいた。

 名前は大久保美織(18)。10歳から両親の仕事の都合でタイへやってきた高校3年生だ。ほとんどがタイ人で構成された29人のメンバーを一度に前にしたが、顔立ちや雰囲気からすぐに日本人だとわかった。

 移住してから中学3年の4月までは日本人学校に通っていたため、「タイ語はまだあまり話せないんです」と苦笑いする。移住当初は両親と2人の姉と共にバンコクで暮らしていたが、進学などを機に姉2人は日本での生活を選択した。いずれ両親も日本へと戻る可能性もある。しかし、「記憶に残っている楽しい思い出が全部ここでの出来事なので、タイが大好き。みんなも仲良くしてくれるし、優しいから、一緒に頑張りたい。1人になっても残ります」と力強く話す。

 BNK48メンバーには、元々AKB48グループのファンだったり、日本のアニメが好きなメンバーが多いという。大久保も動画サイト「YouTube」や、SNSなどを使って遠く離れたタイからでも日々情報を集めていた。「メンバーには日本のメディアで活躍したいと思っている子がほとんどです。みんなと一緒に高め合いながらやっていけたらいいなって思っています」。

 日本とタイをつなぐ存在として注目が集まっているが、「目立てるのは今だけだと思っています。もしかしたらAKBさんから移籍してくる人がいるかもしれないし。私への注目は今しかないと思っています」と気を引き締める。「まずはタイ語をもっと勉強して、日本と世界、タイと世界をつなぐような存在になりたいです」。

 少し気になったことを聞いてみた。「日本のグループに移籍してみたい? 」。大久保は沈黙のあと少し笑みを浮かべ「欲を言えばしてみたいです。でも、私はタイで始まったから… 。あと、YouTubeで見て、最近、乃木坂も好きになりました」。ちゃめっ気たっぷりに笑った。