女優松原智恵子(72)が22日、日刊スポーツの取材に応じ、13日に慢性閉塞(へいそく)性肺疾患のため亡くなった映画監督の鈴木清順(すずき・せいじゅん、本名清太郎=せいたろう)さんとの思い出を語った。

 鈴木監督作品「関東無宿」(63年)「花と怒濤」(64年)「東京流れ者」(66年)などに出演した。「18歳のころ、なかなかお芝居ができない私に、『こうやってやるんだよ、智恵子』と、監督自ら倒れこんでせりふを言いながらお芝居を教えてくれたことを覚えています。こんなことをしていただいたのは、私だけじゃないでしょうか」と、熱い演技指導を受けた思い出を語った。

 最後に会ったのは、13年9月に鈴木監督90歳のお祝いで上映会をした時だという。「思い出を話し合ったり、日活の若い監督に教えたりしていました」と振り返った。さらに「お家にうかがったこともありますが、奥様は若くて、楽しそうで、いい雰囲気でした」と、家族ぐるみで親交があったことを明かした。

 「亡くなられたと聞いてびっくりです。残念ですが、ご冥福をお祈りいたします」としのんだ。