外国語映画賞は、イスラム圏7カ国からの入国を禁止する大統領令を発したトランプ米大統領に抗議し、授賞式出席をボイコットした、イラン人のアスガー・ファルハディ監督の「セールスマン」が受賞した。

 この日は、12年の「別離」に続く2度目の同賞受賞となった、ファルハディ監督のスピーチが代読された。

 大変な栄誉です。この貴重な賞の2度目の受賞を大変、光栄に思います。他のノミニーの皆さん、今日は出席することができずに申し訳ありません。私の国イラン、そして他の6カ国…米国に移民として入国が許されなかった、7カ国を代表して今日はスピーチしたいと思います。世界を、私たちと敵に分けてしまうことは恐れを促す。戦い、恐怖などを生み出します。そして人権や民主主義などの高まってきた国にとっても恐怖が高まる。そうしたステレオタイプをさまざまな形で壊していく、これが映画。私たちと敵の間にも、同情の気持ちを促すことが大事です

 ファルハディ監督に加え、出演したイラン人女優のタラネ・アリシュスティも授賞式をボイコットした。