俳優窪塚洋介(37)が27日、都内で映画「沈黙-サイレンス-」(マーティン・スコセッシ監督)のヒット御礼舞台あいさつに登場した。スコセッシ監督をはじめとするハリウッドのスタッフとの仕事に「一流の人との仕事というものが分かった。地上最後の巨匠(スコセッシ監督)を支える、本当に一流の人たちがそろっていた。この作品に出会ったことで、力をもらった」と話した。

 江戸初期の長崎に流れ着いたキリスト教の宣教師と、隠れキリシタンの信徒らの苦悩、文化の違いを描いた遠藤周作の小説が原作。窪塚は隠れキリシタンを演じた。「ハリウッドの一流のスタッフが少しでも日本語を覚えようと、日本の役者やスタッフに敬意を持って接してくれた。それが僕らを奮い立たせてくれた。寒かろうが、暑かろうが、どれだけ待たされようが“ささげる”という気持ちにさせられた」。

 ハリウッド作品初挑戦で、スコセッシ監督から大きなものを得た。「マーティンは74歳だけど、子供みたいにキラキラしている。自分の好きなことを続けているとすてきなおじいちゃんになれる」。ノミネートされていたアカデミー賞撮影賞は逃したが「賞っていうのはおまけみたいなもの。なんとも思いません。取れたら、おめでとうって言いますけどね」と話した。