ピン芸人日本一を決める「R-1ぐらんぷり2017」決勝が2月28日、東京・台場のフジテレビで行われ、アキラ100%(42)が初優勝して、史上最多3792人の頂点に、史上最年長の42歳6カ月で立った。銀色のお盆で股間を巧みに隠しまくる芸「絶対見えない de Show」で爆笑を誘い、賞金500万円を手にして会心の笑顔を見せた。

 生放送で、アキラ100%の全裸芸が頂点を極めた。芸歴13年、中学と高校の社会の教員免許を持つイケメンが、素っ裸で優勝だ。「本当に信じられない。僕が決勝の生放送に出られるというのも信じられなかったけど、今、ここに立てているのは、もっと信じられない。本当にうれしいです」と笑顔を見せた。

 05年に結成した漫才コンビ「タンバリン」を10年に解散、ピン芸人になった。1人でコントをやってきたが、3年前に裸になった。「コンビの時から、店員が真っ裸の『喫茶ナチュラル』というネタをやっていた。それをピンでやったら受けた」と振り返った。

 股間を隠す銀色の盆は、100円ショップで買ったという。「軽さと大きさが一番いい。『アラウンド・ザ・ワールド』というクルリと回す技にちょうどいい。製造中止になったから、持っている15枚を使い回していく」。

 賞金500万円の使い道については「まず、春服を買いたい」と笑わせた。そして「妻と2人、1LDKで暮らしているので広い家に引っ越したい。あとは(銀アクセサリーブランド)クロムハーツで、いいお盆を売ってないですかね」と話した。

 一時は芸人をやめることも考えたが、裸芸に転じて花開いた。「死ぬ場所を探していたら、生きる場所が見つかった」。優勝後、すぐに同い年の夫人に電話をした。「号泣していました。『よかったね』を10回くらい返していました」。

 今後の目標は世界進出だ。「インパクト芸なんで、ピコ太郎さんみたいに海外の人も笑ってくれるんです。(優勝の副賞の)冠番組でジャスティン・ビーバーに会いに行きたい」とアピールした。【小谷野俊哉】

 ◆アキラ100%(あきら・ひゃくぱーせんと)1974年(昭49)8月15日、埼玉県秩父市生まれ。高校時代は演劇部で、大学時代も劇団で役者活動。05年1月に大学の同級生と、お笑いコンビ「タンバリン」を結成。10年末に解散し11年からピン芸人として活動。R-1ぐらんぷりは08年の第6回から毎回出場。最高成績は前回大会の準決勝進出。

 ◆R-1ぐらんぷり ピン芸人日本一を決めるお笑い大会。02年から始まり、今年で15回目。02年は座布団の上での漫談だったが、03年から規定がなくなり、音響なども使用可能となった。今年は過去最多の3792人がエントリー。優勝賞金は500万円。