プレーバック日刊スポーツ! 過去の3月22日付紙面を振り返ります。2010年の芸能面(東京版)はインド人初「007」ボンドガール誕生でした。

 ◇ ◇ ◇

 3人目のアジア出身ボンドガールが誕生する。米国内の各種メディアは、米人気スパイ映画シリーズ「007」の23作目(来年公開予定)のボンドガールに、インド人女優フリーダ・ピント(25)が起用されたと報じた。ボンドガールは1作品で複数存在するが、代表的なヒロインをアジア人が演じるのは、67年の浜美枝(日本)97年のミシェル・ヨー(マレーシア)以来となる。

 ピントは、昨年のアカデミー賞8冠のヒット作「スラムドッグ$ミリオネア」でヒロインを演じ、注目された。女優デビューは08年で、わずか2年でボンドガールまで上り詰めたことになる。監督を務めるとみられているサム・メンデス氏が、ピントと直接会い、抜てきしたという。一部報道では、出演料は300万ポンド(約4億円)と推測されている。

 今回の作品はアフガニスタンが舞台で、今年末から来年にかけて撮影される。シリーズ初の3D(立体映像)作品になるという。前作に続いて、ダニエル・クレイグが主役のジェームズ・ボンドを演じる予定。脚本は革新的な内容で、ボンドガールを夢みていたピントは、オファーを受けるか悩んでいたという。

 初出演作の「スラムドッグ」はインド・ムンバイが舞台で、まさに自らの出身地。スラム街出身の女性をリアルに演じた。今回も「007」新作の舞台がアジアだったことから、全世界の女性があこがれるボンドガールの大役が回ってきた。

 ◆フリーダ・ピント(Freida Pinto) 1984年10月18日、インド生まれ。07年まではモデルや旅行番組のキャスターを務める。ダニー・ボイル監督作品「スラムドッグ-」のオーディションを6カ月かけて受け、合格。昨年の英国アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。ギリシャ神話を題材にした大作「ウォー・オブ・ザ・ゴッド」(公開未定)に出演する予定。168センチ。

※記録と表記は当時のもの