俳優鈴木亮平(33)が西郷吉之助(隆盛)役で主演する次期NHK大河ドラマ「西郷どん」(来年1月スタート、日曜午後8時)の出演者発表会見が27日、東京・渋谷の同局内で行われた。

 この日は、既に発表されていた鈴木以外の主要キャストが発表された。吉之助の幼なじみで後の大久保一蔵(利通)役を瑛太(34)。吉之助3人目の妻となる運命の女性を黒木華(27)、吉之助の姉を大河ドラマ初出演の桜庭ななみ(24)、弟を渡部豪太(31)が演じる。

 薩摩の貧しい下級武士、西郷家の“ダメおやじ”には風間杜夫(67)、肝っ玉で一家を支える母には松坂慶子(64)、下働きにドランクドラゴンの塚地武雅(45)。一蔵の父は平田満(63)が演じる。

 鈴木は、82年の映画「蒲田行進曲」で共演した風間、松坂、平田の3人がそろった姿を見て「学生で役者を目指しているときに『蒲田行進曲』という映画を見て、すごく衝撃を受けて、次の日から仲間と一緒に3人のものまねをよくしていたのを覚えています。まさかその3人と家族としてご一緒できるとは、夢にも思ってなかったです」と感動もひとしお。「ただ、撮影に入るとそこは『西郷どん』ですから、ファン目線ではなく、家族として甘えつつ、大先輩に胸を借りるつもりで、挑んでいけたらと思います」と力強く語った。

 吉之助にとって生涯の盟友でありライバルでもある大久保一蔵(利通)は瑛太が演じる。鈴木は「誰にも言っていなかったけど、僕は瑛太君だったらいいなと思っていました」と明かした。理由を聞かれると「同年代でどういう人を意識するか聞かれたときは、必ず瑛太さんの名前を出していた。僕にこのお芝居はできないなと、毎回瑛太さんを見ていて思う。僕にない感性を持っていて、だからこそ憧れがある。僕が陽だとすると、陰に入る方じゃないかな(笑い) 爽やかな芝居をされていても、どこか心の中に、何か強烈なものを持っていて、それが大久保さんの鉄の意志にリンクする。西郷さんが自分をさらけ出してど直球を投げるとすると、それでうまくいかない部分を大久保さんが話術だったりで推し進められると思うので、僕との対比を含めてピッタリじゃないかと思っていました」と語った。

 第1話は子役編となるが、鈴木は「1話の台本を読むだけで涙してしまいました。1話さえ見ていただければ、心をつかまれること間違いない」と自信たっぷりの様子だった。