初代池坊専好が豊臣秀吉に“花”で戦を仕掛ける姿を描いた映画「花戦さ」(6月3日)のイベントが27日、いけばな発祥の地にして映画の舞台となった京都・六角堂で行われた。

 主人公の花僧専好役・野村萬斎(50)茶の湯者で専好の友、千利休役・佐藤浩市(56)天才絵師れん役・森川葵(21)の3人が出席、映画の完成を奉告し、献華(けんげ)を行った。

 華道家元池坊でいけばなの基本を学び、役作りした野村は「豪華俳優、スターぞろいでまさに華が咲き乱れる映画。人間が心の華を咲かせて、締めくくりとなる映画です。いけばなが始まってちょうど555年。その重みを伝え、池坊の発展に少しでも寄与できればと思います」とPRした。

 イベント後の会見では「自分を花にたとえるなら」との質問があった。野村が「まあタンポポぐらいでしょうが、首が長いのでユリではどうかと」森川が「今思いついたのはスズラン。自分で言うのはすごく恥ずかしいですが」と答えたのに対し、佐藤は「コチョウランぐらい言いたいところですが、僕は若い頃から“華がない、華がない”と言われ続けたトラウマがあるので…勘弁してください」と苦笑い。場内の爆笑を誘った。