故鳳啓助さんとの夫婦漫才の元祖で、TBS系ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」でも親しまれた女優京唄子(きょう・うたこ)さん(本名・鵜島ウタ子=うじま・うたこ)が6日午前10時33分、肺炎のため、大阪市内の病院で亡くなった。89歳だった。10年の「渡る-」出演を最後に、表舞台からは退いていた。7日夜、大阪市内の斎場で、近親者のみが集まり、通夜が行われた。

 ◆京唄子(きょう・うたこ)本名・鵜島(うじま)ウタ子。1927年(昭2)7月12日、京都府生まれ。終戦直後、宮城千賀子の「なでしこ劇団」に入り、京町唄子の名で女優に。19歳の時に一座の役者と結婚し長女をもうけるも離婚。当時は美剣士役で人気だった。56年に鳳啓助さんとコンビを組み結婚。鳳さんが「ポテチン」などとボケる絶妙の呼吸で「夫婦漫才の手本」と称された。「てなもんや三度笠」などのテレビ番組にも出演。93年からは「渡る世間は鬼ばかり」にも出演。テレビ出演は「遠山の金さん」「暴れん坊将軍」など。著書に自伝「花も嵐も踏みこえて」など。