NHK FMで毎月最終土曜日に放送される2時間番組「画のないアニメ館」の取材会が22日、都内の同局で行われた。

 「画のないアニメ館」は本来、画があるアニメを人気声優の声の演技、効果音だけで表現する企画で、昨年8月21日に特集番組「迷宮 画のないアニメ館」として1時間枠で生放送された。放送前に番組ホームページで第1話の台本を公開し前、後半それぞれに空欄を設ける形でリスナーにお題を発表。生放送中もホームページとツイッターでお題、2話の展開、エンディングなどの投稿を受け付け、番組内でピックアップして声優陣が意見を出し合う。それを脚本家・清水東氏がまとめ、その場でプリントアウトした台本を、声優陣がぶっつけ本番で生演技するという、前代未聞の企画として話題となった。

 月1回、2時間のレギュラー番組となり、16年に放送された「ブンボーグ戦士ケシザベスピーチ」の新章が展開される。29日放送の第1回は、フルーツ星、5月27日放送の第2回は魚介類の島が舞台になるといい、松井修平エグゼクティブ・プロデューサーは「スペース大河ファンタジーです」と明かした。

 主人公ケシザベスピーチを演じる声優の徳井青空は「アドリブの楽しさが、すごくあります。またアニメは(アフレコ)収録してから、しばらくして放送されますが、ファンの元に届いて、すぐ反応があるのが新しいです」と笑みを浮かべた。

 公共放送のNHK、しかも生放送ということで、リスナーの投稿を生かした台本の書き換え、アドリブも、放送コードを意識しなければいけない。徳井は「前回はケシザベスのセクシーなシーンが大丈夫? という意見が(インターネット上に)あふれ返ったのが印象的。ギリギリまで攻めたいですね」とイタズラっぽく笑った。【村上幸将】