俳優中井貴一(55)が24日、東京・赤坂のBS-TBSで「~中井貴一ヨーロッパ大紀行2~ 世界を創った天才たちの素顔 ダ・ヴィンチVSミケランジェロ」(6月13、20日、午後9時放送)の取材会を行った。15泊17日のロケで4カ国8都市を回り、ルネサンス時代を追った番組。

 昨年に続く第2弾で、中井は「『イタリアにロケ行く』と言うとほとんど100%、『いいなあ』と言われるんですが、そういうロケではなかった。朝5時に起きて、夜中まで。大変でした。時差ぼけに苦しむことがなかった」と苦笑い。なかなか立ち入れない場所や、人の少ない時間帯を狙っての撮影が多かったためという。

 ミケランジェロの作品やゆかりの土地、人々に出会い、大いに刺激を受けた。中井は「自由で新しい発想が生まれないと、どんどん同じ方向に流されていく」と、現代社会を考えるきっかけになったとした。

 ルネサンス時代にはさまざまな抑圧があったことに話が及ぶと、芸能界にも閉塞(へいそく)感があるか、と質問が。中井は「そうですね。自分たちはうそ(=虚構)をやっているんですよというところに、現実を重ねることが多くなった。うそを楽しんでほしい」と話していた。