人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のキャラクターデザインを手掛けたアニメーターで漫画家の貞本義行氏が、東日本大震災に伴う被害に関する「失言」で復興相を辞任した今村雅弘衆院議員(70)が同アニメ柄のネクタイを着用したことに悲鳴をあげた。

 今村議員は25日、パーティーの講演で東日本大震災の被害を巡り「まだ東北で、あっちの方だったから良かった」と発言。その後、撤回し謝罪したが、その際に同アニメ柄のネクタイを着用していたことに、貞本氏は26日、ツイッターで「釈明会見で俺の絵のついたネクタイしてくれなくていいですよ!もぅ~っ」と憤慨した。

 今村議員はこのネクタイを、今月4日の定例会見でも着用していた。福島県内のアニメ制作会社から贈られたものとされ、福島の復興支援の「シンボル」として身につけていたはずだったが、この定例会見では東京電力福島第1原発事故に伴う自主避難者への対応をめぐり、国の責任を質問した質問者に「うるさい!」などと激昂したことで後に謝罪するハメに。同アニメシリーズの庵野秀明監督が代表を務める株式会社カラーは、ツイッターで「復興相がエヴァ柄のネクタイを着用されていた件について、作品が福島復興のお役に立つのであればうれしい事なのですが、福島の企業と『エヴァンゲリオン』は無関係ですし、弊社としてはあずかり知らぬ事で当惑しております」とコメントしていた。