名演技にまんまとだまされました。

 女優菊川怜(39)が先月28日にフジテレビ系「とくダネ!」(月~金曜午前8時)で40代一般男性との結婚を発表した。早朝、眠い目をこすりながら目撃したサプライズ発表に、とても驚いた。

 実はこの発表がある少し前の先月10日、都内で行われた「キットカット 日本酒」のイベントで菊川の囲み取材を行った。

 当時は前日の9日にアンジャッシュの渡部建と佐々木希が結婚を発表しており、菊川にも取材陣から結婚に関する質問がぶつけられた。イベントに絡め、一緒に日本酒を飲む相手について聞かれると「今日は寒いので、とりあえず1人でもいいから暖まりたいなと思います」とけむに巻いた。

 渡部と佐々木については「おめでとうございます」と3度繰り返し、それ以上は何も言わなかった。

 幸せな2人に対して、どこか皮肉を込めた「おめでとうございます」とも受け取れた。最後に再度、日本酒を一緒に飲む相手の存在について聞かれ「本当に今は寒いので、飲みに行きたいなという感じですね」と苦笑いで話した。

 「まだ暖かい春は来ていないのだろうか」。囲み取材での一連の流れを見て、はぐらかしてはいるが、雰囲気や口ぶりなどから察するに、まだ本命と言える相手はいないのだと思っていた。

 関係者によると、女性タレントの恋愛に厳しいとされる所属事務所のオスカープロモーションも、菊川の結婚に関しては容認の構えだった。それでもなかなか結婚にまでは至らない。そんな状況だと聞いていた。少し油断もあったかもしれない。

 だからこそ、「とくダネ!」でのあの発表には、驚き以上のダメージも受けてしまった。発表内容に関しては、共演する小倉智昭キャスターらごくわずかな人間にしか伝えられておらず、現場では、テレビ越しの私と同じようにくす玉に書かれた「祝 脱・独身」の文字を2度見した人もいたという。小倉キャスターは「それにしても怜ちゃん、女優だよね」と発表まで交際を隠し続けた菊川の演技力に感心していた。

 番組では、菊川が急にゴルフを始めたことなど、交際をにおわせるヒントがあったことも明かされた。思えば、あの囲み取材が終わった後、「ありがとうございました。すみません」と満面の笑みを浮かべて引き上げる菊川の姿があった。あの表情が全てだったのかもしれない。

 「次はきっと見抜いてみせる」。あの日のキットカットを食べながら、そんなことを思った。