初期の肺腺がんであることを公表した歌舞伎俳優中村獅童(44)が20日、北海道・帯広市で行われる講演会に向かうために訪れた東京・羽田空港で取材に応じ「多くの方にご心配お掛けして申し訳ない気持ちです。元気になって今まで以上に良い舞台を務めたい」と前向きに語った。今月末に入院し来月上旬に手術をするという。

 羽田空港に現れた獅童は、普段と変わらぬ様子で「いつも通りに過ごしています」と強調。6月上旬に手術後、約10日ほどで退院できると明かし、「そこから体力を戻すリハビリをしてできるだけ早く復帰したい」と語った。

 妻からのすすめで人間ドッグを受け、異常が見つかり5月の上旬に3日ほど検査入院し今月10日に初期の肺腺がんということが分かった。獅童は「『40過ぎて年も年だから人間ドッグに行って健康管理するのも仕事の1つ』と妻に言われて検査に行きました」とし、「1人だったら気付かなかったと思います」と感謝の気持ちを述べた。

 関係者によると、今月27日に都内での講演が入院前最後の仕事となるという。また、手術は内視鏡でのものになると見られるが、医師との相談で決めるという。

 獅童は、手術と療養のため6月の福岡・博多座「六月博多座大歌舞伎」、7月の東京・歌舞伎座「七月大歌舞伎」を休演する。