料理研究家の土井善晴氏(60)が24日、都内で、出演するNHK・Eテレ「きょうの料理」(月~木曜、午後9時)の会見に出席した。

 同番組は57年11月にスタートし、今年は放送開始60周年となる。土井氏は「生活文化が日本の芸術を高めています。料理は日本の文化的な土台を作るもの。その意味で、この番組では大変な役割を任されていると思っています」とあいさつした。

 また、現代の視聴者にお勧めの料理を「1人暮らしの方ならご飯とみそ汁」と紹介。「一汁一菜の中で栄養価をまかなえるし、作ることで自分の自信にもなる。故郷の親に電話して『みそ汁を作って食べている』と言うと親も安心する」と語った。さらに「日常、味付けにはこだわらなくていいんです。欧州では自分の好みで味を変えます。家庭料理の味はぼんやりしていていい。ばらつきがあっていい。料理には失敗はない」と持論を展開した。