TBS武田信二社長(64)は31日、都内で、定例会見に出席した。元ワシントン支局長のジャーナリスト山口敬之氏(51)が在職中に、準強姦(ごうかん)容疑の被害届を出されて不起訴処分となり、検察審査会に申し立てられている件について「事実が明らかになることを期待している」と話した。

 山口氏がワシントン支局長時代の15年4月、都内で飲食したジャーナリスト詩織さん(28)が、その夜のレイプ被害を告訴。同年8月に書類送検され、昨年7月に不起訴処分となっている。山口氏は15年4月に営業に異動、16年5月いっぱいで退職後は、フリージャーナリストとしてテレビのコメンテーターなどを務めていた。

 武田社長は「当時、TBSに警察から詳細を問い合わせてきた。本人に詳細を問い合わせたが、説明がないまま自己都合で退職してしまった」。山口氏については「彼と一緒に仕事をした時期はない。特ダネは取っていたと聞いているが、それ以上の接点はない」。TBSの監督責任ついては「事実が明らかになってから(判断する)。ケースによる」と話した。

 また、この日、昨年4月期の同局の前田敦子(25)主演の連続ドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」の内容が、山口氏と同ドラマの女性プロデューサーとの不倫がヒントになっていると報じられた。ドラマでは政治部の敏腕記者と新人女性記者の泥沼不倫が描かれた。女性プロデューサーがTBSの政治部時代に、山口氏と不倫していたとされている。伊佐野英樹編成局長は「ドラマですから、あくまでフィクション。非常によく作られたドラマで、前田敦子さんが頑張ってくれた」と話した。

 フジテレビの亀山千広社長(60)が業績不振の責任を問われて、6月に退任することについて、武田社長は「他社の判断。コメントする立場にない」と話した。