現地時間の22日、英グラストンベリーで開催された映画祭で、「俳優が大統領を暗殺したのは、いつのことだった?」と観客に問いかけ、注目を集めているジョニー・デップ(54)が23日、米ピープル誌に謝罪のコメントを発表。

 「昨夜、トランプ大統領についての悪い冗談を口にしたことを謝罪したい。悪意があったわけではない。笑わせようと思っただけで、誰かを害するつもりはなかった」と語った。

 英ガーディアン紙によると、デップは映画祭で上映作品を紹介する際、集まった1500人あまりの観客に向かい、「ここにトランプを連れて来れるかい?」と聞くと、客席からブーイングが起こったという。

 デップは、「いやいや、皆は完全に誤解してるよ。彼は助けが必要なんだ」と皮肉を言った後、「俳優が大統領を暗殺したのはいつのことだった?」と質問。客席から歓声があがると、デップは、「ハッキリいって、僕は俳優じゃない。生活のためにウソをついているだけだよ」などと語ったという。

 米ABCニュースなどによると、ホワイトハウスはデップの発言を非難するとともに、「トランプ大統領はあらゆる形の暴力を強く非難してきた。ジョニー・デップのような人々が、大統領の導きに従わないのは悲しいことだ」との声明を発表。

 米国の法律上、大統領を脅すことは犯罪に値するが、シークレット・サービスもデップの発言について、「セキュリティ上の理由から、我々が警備責任を遂行する手段や方法について詳しく、あるいは一般的な意味でも説明することはできない」との声明を発表した。(ニューヨーク=鹿目直子)