正司花江の元気の良さには驚きます。81歳とは思えません。

 先日、中尾ミエ主演のミュージカル「ザ・デイサービス・ショウ」(24日初日、東京・明治座)の公開稽古と会見を取材しました。高齢者がロックバンドを結成しようと奮闘するコメディー。初演は15年で、今回は昨年に続く再々演。正司はエレキギターを担当し、実際に演奏します。頑張ってはいますが、時々、音が外れてしまったり、「面倒なところはとばします」とも。それでも年下には負けたくないという意地とバイタリティーにあふれ、ノリノリでした。

 共演のモト冬樹に「うまくギターをひかれると、悔しい。私より年下なのに」。また、「あなたが生まれた時にはもうギターをひいていた」などと対抗心をむき出しにしていました。三味線では名取をもらった腕前ですが「ギターは難しい。間違ったらすぐ分かってしまう。電気を抜いておいてほしい」と取材陣を笑わせていました。

 81歳のせいか「踊りを覚えるとギターを忘れ、ギターを覚えると、セリフを忘れる」と話していましたが、発する言葉も演奏も元気いっぱい。笑いのセンスも衰えを知りません。仕事ながらも、楽しんでいる様子がうかがえます。

 テレビ朝日系ドラマ「やすらぎの郷」も話題ですが、高齢化社会に対応した新しいタイプのドラマや舞台、映画が、今後、さらに登場する気がします。