ロックバンド爆風スランプのドラマー、ファンキー末吉(58)は18日、ライブハウスでの楽曲演奏を巡り、日本音楽著作権協会(JASRAC)による著作権使用料の徴収・分配方法が不当だとして、文化庁がJASRACに業務の改善や一部停止を命令するよう求めた上申書を同庁著作権課に提出した。

 都内で会見した末吉は、JASRACの問題点について「包括契約に基づき、ライブハウス経営者が毎月固定額を支払う仕組みで、真の権利者(曲の著作権者)に支払われない例が少なくない」と訴えた。

 また、コンサートについてはオンラインで演奏者から楽曲使用の許諾申請を受け付けているのに対し「ライブハウスの出演者やイベント主催者からの楽曲の利用許諾を受け付けておらず、自分が作った曲でさえ申請できない。これは著作権等管理事業法に違反する」と指摘した。

 東京都八王子市のライブハウス経営に関わっていた末吉はこの問題を巡って係争。知財高裁は昨年10月、末吉らに約547万円の損害賠償をJASRACに支払うよう命じる判決を言い渡し、確定した。