先週ついに、ジェームズ・ボンド役で007シリーズの新作に復帰することを明かしたダニエル・クレイグ(49)だが、その理由は巨額のギャラよりも新たな歴史を作ることに心を魅かれたからだと、ニューヨーク・デイリー・ニューズ紙が内部関係者の話として報じている。

 シリーズ25作品目となる新作は2019年11月に公開となるが、クレイグは今作品に主演することで、現在までの記録保持者ロジャー・ムーアよりも1年長い、13年間にわたりボンド役を維持することになる。

 ちなみにこれまで、ショーン・コネリーは9年間、ピアース・ブロスナンは7年間、ティモシー・ダルトンは3年間にわたりボンド役を演じた。今年5月に死去したムーアは7作品に主演し、最も長くボンド役を演じている。

 内部関係者によると、クレイグが主演4作目となる「007 スペクター」(2015年公開)以降、復帰を望んでいなかったのは事実で、製作側との交渉はかなり難航したという。

 一部では、製作側から最終的に1億5000万ドル(約165億円)の契約金をオファーされたとの報道もなされていたが、ボンド役歴代最長記録のほうが大きな誘因となったようだ。同関係者はニューズ紙に、「金銭的な条件も興味深いものだったが、それよりも、彼は新たな歴史を作ることを非常に誇りに思った」と語っている。 

 クレイグは9000万ドル(約98億円)の契約金のオファーを一度は辞退したが、ついに7月末に復帰することに同意したという。(ニューヨーク=鹿目直子)