大人になった「ふまけん」の2人が、東京ドームシティホールを熱狂させた。

 8月4日に同所で行われたSexy Zone菊池風磨(22)のソロ公演に、同じSexy Zoneの中島健人(23)がサプライズゲストとして登場した。一時は不仲説もささやかれ、ファンの間で「ふま(風磨)けん(健人)」と呼ばれる2人の珍しいツーショットシーンもあり、会場は大いに沸いた。

 途中のトークで、菊池がジャニーズJr.ユニットSix TONESのメンバーとともに罰ゲーム企画を進めていた。中島が舞台袖から特製ジュースを持って現れ、「どうも、ケンティーです」とあいさつすると、「エエエッ!?」「キャ~!」というどよめきと悲鳴が上がった。

 中島が菊池のソロ公演に登場するのは初めてのこと。「お忙しい中ありがとうございます。ご覧になっていかがでしたか」と敬語で尋ねる菊池に対して、中島は「風磨らしい演出だったり、コントだったり、そして最高の歌声だったり」と称賛。2人でガッチリ肩を組んだ。菊池はジェシー(21)から「なに照れてんだよ!」と突っ込まれ、笑いを誘っていた。

 さらに、Six TONESが一時退場し、ステージ上に2人きりになると、中島が舞台袖からピンク色のバラを持ってきた。「初日おめでとうございます。花言葉は、『感謝』です」と祝福。花束を手渡された菊池は「うれしいねえ! うれしい。なんかちょっと照れくさいですね。本当にありがとう」と喜び、再び肩を組んだ。

 菊池と中島は08年にジャニーズ事務所入り。入所日や年齢が近かったこともあり、ジャニーズJr.時代から同じユニットに所属するなど、一緒に行動することが多かった。ライブやイベントにも「シンメ」(立ち位置などが左右対称な組み合わせ)で出演することがほとんどで、11年にSexy Zoneとしてデビューした後も、佐藤勝利(20)の左右に2人が立つフォーメーションが多くなっている。

 ただ、「王子様キャラ」で知られファンサービスを意識したセクシー発言も多い中島と、一見クールでサバサバな雰囲気を持つ菊池は、性格も対照的。ファンの間などで「不仲」がうわさされた時期もあった。確かに、以前は「ふまけん」とセットで呼ばれることに対して、抵抗があったという。菊池は「最初、というか(これまでの活動の)途中くらいに、セットにされるのが、お互い嫌だった時期もありました。僕も正直い嫌だったですし、彼も好ましく思ってなかったと思います」と明かす。

 お互いを尊敬し合うようになったのは、昨年ごろからだという。「今は何か…好きですけどね。10年くらい前から一緒なので、もう何となく、お互いの思っていることが分かっている。僕がこういうキャラでいられるのは、中島がああいうキャラでいるからだろうし、中島が突き抜けたキャラでいられるのは、僕がいるからなのかな、と思います。やりやすいですよ」と感謝する。

 周囲からの声にも背中を押された。「周りの先輩たちや、大人の人たちから、いろんなお話を聞きました。後悔なく自分たちの道を進んでいく上で、まず彼とガッチリ組んでやっていくことが、僕らのこれからにつながっていくんだと思いました」と明かす。親しい関係者は「確かに、2人はあまり関係が良くない時期もありました。でも、最近は大人になったのか、お互いの良いところを認め合うようになってきたと感じます。2人とも今年3月に大学を卒業して、一皮むけた部分もあるんじゃないでしょうか」と推測する。

 ジャニーズにはKinKi Kidsの堂本光一(38)堂本剛(38)のように、好対照の「シンメ」が何組か存在する。菊池は、中島との関係について「こういう2人って、作ろうと思ってもなかなか作れないと思う。グループの1つの武器になりうる。ジャニー(喜多川)さんが10年前、『ユーたち、2人でやりなよ』って言ってくれたのが、今思えばプレゼントだったのかなって思ってます」とあらためて語った。

 デビュー以来、2人の「間」で中島と菊池を見てきた佐藤は、「僕が入ったころから、風磨くんと健人くんは何かと2人でやっていて、大きな存在でした。ジャニーズらしいシンメですよね。あのライバル関係は2人にしかないものだし、僕にはそういう相手がいないので、憧れます」と話した。グループ内で2人が意識し合うあまり、苦労したことがあるかと聞かれると「僕は2人の間に…入ってましたね」と笑った。

 ともにジャニーズの未来を背負う若手人気メンバー。ジャニーズ有数の「シンメ」がガッチリ組み合わさったSexy Zoneは、より個性豊かな注目グループになっていきそうだ。