磯山さやか(33)が、通算23冊目となる写真集「holiday」(ワニブックス)を来月29日に発売する。“ぽっちゃりキャラ”を武器に、人気タレントとして活躍中だが、30代になっても、グラビアの仕事は続けている。こだわりの理由を聞いた。

 磯山は豊満でぽっちゃりの体形から、バラエティー番組で「イソえもん」といじられる一方、女性タレント対象の雑誌アンケート「男が好きなボディ」で深田恭子(34)に次ぐ2位に入り、女性ファッション誌「AneCan」で「ぷにっとした弾力肌を持つ女性」として「専属ぷにモデル」を務めるなど男女問わない人気を誇る。スレンダーボディーで勝負するグラビアタレントが多い中、その活躍ぶりは異彩を放っている。「ぽっちゃりの星に生まれてきたんだなって思ったら開き直れて(笑い)」。

 「ぽっちゃり」と言っても、男性が触れたくなるような体が理想という。「そこは紙一重。基本はグラビアができる体を維持しなきゃいけない」と太りやすい体質を努力でカバーしている。半面、ぽっちゃり好きなファンを失望させないようにもしている。「風邪をひいて全然食べられなくなったら、ネットニュースになったんです。『磯山さやか激やせ ファン嘆く』って(笑い)」。微妙なバランスを考えて、ぽっちゃりを維持している。 デビュー当時は「普通すぎること」に悩んだ。「前に出てしゃべるのは好きじゃないし、プライベートでは胸を見られるのも好きじゃないので、水着も着ないんです」。父からは「お前みたいな普通の子は成功しない」と言われた。「芸能界はキレイな人はたくさんいて売れてる人も売れてない人もいる不思議な世界。個性がないと残れないんだと思う」。

 ところがその「普通」が個性になった。普通すぎる体形が「ぽっちゃり」「ぷに」と脚光を浴びた。「見た目で1つの個性が生まれたことは、うれしいことです」。

 仕事の幅が広がり、30代に突入しても、グラビアへの思いは不変だ。「アラサーになっても、ファンの方々が私のグラビアが見たいと言ってくれることが、最近の原動力です」。グラビア界は10代、20代が中心だが「危機感はまったくありません。ジャンルが違いますし(笑い)」。後輩たちの台頭を「グラビア界を盛り上げてくれるのがうれしい。恥ずかしいと思いながらやってる人もいる中、今は本物のグラビアアイドルが出てきている」と客観的に捉える。グラビア歴17年。求められる限り、続けていく。【杉山理紗】

 ◆磯山(いそやま)さやか 1983年(昭58)10月23日、茨城県生まれ。野球部マネジャーだった高校2年の時、ホリプロタレントスカウトキャラバンに応募し落選したが、現所属事務所社員にスカウトされた。00年に雑誌グラビアで芸能界デビュー。01年フジテレビ系ドラマ「HERO」で女優デビュー。スポーツ番組やバラエティー番組など多数出演。155センチ。スリーサイズはB88-W60-H86センチ。血液型A。